先日、とあるZoomセミナーを受講していたときの話です。
参加者は、僕と、初対面の方(Aさん)の2名のみ。講師は1名でした。
講師の話を丹念にノートにメモしていくAさん。
Aさんはノートを取ることに一生懸命で、Aさんの顔は下を向いていることが多かったのです。
(その前段としては、Aさんは15分以上遅刻してZoomに入室した状況がありました。)
さて、講師が講義を終えた後、講師はAさんに対して、今回のセミナーの内容を問いました。しかし、そこで、内容についてまったく答えられないAさんがいたのです。
例えば、これが職場だったら、「Aさん、話をよく聞いてください」と伝えることになりそうな話です。
ただ、後日改めて僕がこの出来事を振り返った際に、僕は「話をよく聞いてください」という表現は、Aさんにとって効果的ではないような気がしました。
それはなぜか?
簡単に言うと、Aさんは情報を多く処理しようとして、すでにキャパオーバーであり、新たな情報を聞いて処理するには、あまりに余力がないように見えたからです。
聞く余力がない状況にて、「話をよく聞いてください」というメッセージは、相手の処理能力を超えたことをさらに要求することになり、行き詰まってしまうからです。
僕が処理能力を超えていると思えた根拠としては、以下の2点あります。(あくまで想像ですが。)
・「ノートを取ることに一生懸命」
この時点で、情報をノートに取ることに集中しなければならないほど、「詰め込まなければ!」という強迫観念に似た無意識の力が働いていて、いっぱいいっぱいなのではないか、と思えたこと。
・15分の遅刻
他の日常生活でも、本人が「やるべきこと」と考えていることが多すぎて、実際に処理するタスクも多すぎる状況に陥っているのではないかと感じたこと。
ですから、こういった場合にAさんが人の話をよく聞くことよりも前にすべきなのは、「やらなくて良いことを伝えること」(例えば、ノートに取るべきことは「ここです!」と伝えて、それ以外のところは書き留めなくて結構です、など)なのではないかと考えます。
では、なぜ、Aさんがやるべきと考えていることが多くなってしまったのか、という点については、
あくまでもこちらも想像ですが、幼少期において、自分について「不足感」を感じさせるような出来事があり、それがきっかけで、「もっとちゃんとしなければ!やらなければ!」という無意識の思考パターンができあがったのではないかと想像されます。
しかしながら、実際に、Aさんがどのような状況に陥っていたのかについては、本人に直接聞いてみる必要がありますので、その点は注意が必要ですが。
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